図解・イラストによるIFRS国際会計基準入門 [ 橋本尚 ]のレビューは！？

年齢不詳さん
本書は著者が2007年に出版した書籍『2009年国際会計基準の衝撃』を平易にまとめなおし、出版したものととらえるのが妥当なように感じるものである。そのため、本書の主張する内容は、前作と同様であり、あえて極端な言い方をすれば、日本の会計制度では国際社会に通用しないため、早急に国際会計基準を採用するよう心がけよというものであったと記憶する。しかし、読後の感想は、会計学者である著者の主張がこうであって良いのかという疑問を禁じ得ないものであり、会計学者であれば、国際的な潮流のなかに日本の会計が存在すべき場所があるのではという観点から検討し、日本の会計の優位性を主張するかたちで締めてもらいたかったように思う。